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むめやだより 3月

昨年の桃の節句は雪まじりの冷たい雨、翌日も真冬並みの寒さでした。
今年も冷たい雨で寒いですね。

写真は2月9日の小田原曽我梅林です。
前日に降り積もった雪を背景に、まさに春告草と言わんばかりに咲く可憐な梅花が印象的でした。
オリンピックも終わり3月になりました。
国を超えて健闘を讃えハグしていた選手たちの姿を見ていたテレビ画面からミサイルやドローンに破壊されている戦場が映し出され哀しいです。
争いの向こうに幸せはあるのでしょうか。平和を願います。

さて、今月は「美味しい」は生きるための知恵、というお話しです。
食べるという行為は生きるために欠かせません。
私たちの体は体内と体外に分けられます。
口から肛門までは体内でありながら実は体外です。
人間はあらゆるものを観察し、触り、匂いを嗅ぎ、口にして、時には命を落としながら食べられるものか、はたまた毒かの情報を積み上げてきました。
体外には免疫細胞が存在し防御機能が備わっているのは、だからなのかぁと頷けます。
生きていくための重要な情報、食べても大丈夫なものの味。
甘味、旨味、塩味は子供から大人まで「美味しい」と感じる味です。
甘味はエネルギー源となる糖分を含み、旨味は体作りに必要なタンパク質を含み、塩味は血液や体液のバランスを保つミネラルを含み、いずれも体に必要な栄養があり安全であることを伝える味です。
ところが腐っていたり熟していないものは酸味があり、苦いものには毒があることが多く、美味しいと感じない人が多いです。
太古より味覚は安全装置として進化してきました。
まさに「美味しい」は生き抜くための味なのです。
しかし偏った食事や欠食、インスタント食品や加工食品を多く摂取される人が増え、味覚の感受性が低下していることが報告されています。
濃い味や人工的な旨味成分の摂取が増えている今でこそ、素材そのものの繊細な味や風味もちゃんと感じることは生き抜くためだけでなく、より豊かに生きることになるのではないでしょうか。
太古から培ってきた味覚を研ぎ澄まし、生きるための知恵である「美味しい」味を大切にしたいと思います。

梅の酸味、、、初めて食した人は命懸けだったことと思います。
「良薬、口に苦し」と言いますが、酸味も然りですよね。